タスク4 再生デザインワーキング
グループで富山視察会を開催

家具の循環から地域循環へ
~家具のリバリュー・デザイン・ものづくりを体感する2日間~

富山視察会

家具インテリア リサイクル&リニューアル(R&R)協議会は、2026年10月1日・2日の2日間、「家具の循環から、地域循環へ」をテーマに、タスク4 再生デザインワーキンググループによる富山視察会を開催しました。

1日目は、株式会社米三がリソーシング領域を事業化した「トトン」の事業紹介と施設見学を行い、討議しました。

富山視察会
富山視察会
富山視察会
富山視察会

トトンは、「回収から次の空間までを一つの事業としてつなぐ」をコンセプトに、家庭や施設から家具を「レスキュー」し、在庫を「デジタル管理」しています。レスキューした家具は選別したうえで「リバリュー」「リペア」「アップサイクル」を行うほか、企業と連携した「商品開発」や「サブスク」、設計事務所(dot studio)と連携した「空間提案」、小物を含めてインテリアを提案する「トータルコーディネート」など、家具単品からインテリア空間全体まで、リソーシングの分野で幅広い事業を展開しています。

dot studioからは、家具の再生を含むリノベーション事例として、「向陵高校」の改修についてプレゼンテーションがありました。既存の学校家具のアップサイクルや再生家具などを活用して、新たな学校空間を構築した事例です。生徒と一緒に行った家具の再生ワークショップは、環境意識の変化にもつながったとのことです。

タスク2リーダーの榊原氏からは、リユース市場の最新動向をご紹介いただきました。2026年7月に発足した日本生活リユース協会では、生活者が物を捨てる前の相談に乗り、捨て方の案内や廃棄物処理業者の紹介を行っているとのことです。また、古物商許可数の増加や、東南アジアでの日本の中古品販売の盛況ぶりについても、事例やデータを交えてご紹介がありました。

サーキュラーパートナーズからは、滋賀県が地域循環モデル事業として不要家具のリユース実証実験を行っている一方、自治体の粗大ごみである不要家具の再生には課題が多いとの説明がありました。当協議会の事業の必要性を改めて認識しました。

トトンの取り組みは、循環型社会におけるインテリアの価値再生モデルといえます。生活者に身近な家具インテリアのサーキュラーエコノミーのあり方を考える、良い機会となりました。

▼関連リンク
トトン:https://toton.style/
dot studio:https://www.dotstudio.co/

2日目は、富山での地域連携による資源循環の先進事例を視察しました。

富山視察会
富山視察会
富山視察会
富山視察会

株式会社HARITA

自動車や家電業界、自治体など多くの事業者と連携し、幅広い廃棄物処理・廃棄物ソリューション事業を展開されています。その処理工場を見学しました。同社の取り組みは、小型家電リサイクル法のモデルになったとのことです。金属は素材ごとに高度な分別機能を備えており、特にアルミ関連企業の多い富山地域において、再生素材の重要な供給拠点の役割を担っておられました。

富山県総合デザインセンター

「モノづくりにクリエイティブな未来を」をテーマに、ものづくり県・富山においてプロデューサーの役割を担い、サーキュラーエコノミー推進コンソーシアムを設立されています。「BACCAIng」「アルミコンソ」「グリーン研究会」を実施し、フィールドワークやディスカッションに加え、デザイナーが参加するクリエイティブ会議で、魅力的なアップサイクル事例の開発を進めておられます。「BACCAIng」は、富山の方言で「始末」を意味する「ばっかい」が由来です。

動静脈連携(製造などの動脈産業と、廃棄物処理・リサイクルなどの静脈産業との連携)のもと、当協議会の「サーキュラーデザイン指標」と同様に、カスケード利用の推進、リサイクル材の利用、リサイクルしやすい製品開発などに取り組まれています。これらの活動について、「デザインによるアップサイクルと地域産業支援」と題して、同センターの岡様にご講演いただきました。

▼関連リンク
HARITA:https://www.harita.co.jp/
富山県総合デザインセンター:https://toyamadesign.jp/

ご協力いただきました株式会社米三様、dot studio様、株式会社HARITA様、富山県総合デザインセンター様の皆様に心より感謝申し上げます。

今回の視察会では、地域の素材・製品メーカー、物流、廃棄物処理などの事業者が垂直に連携し、資源循環事業モデルを実現している事例に触れることができ、有意義な視察となりました。今後のタスク4の取り組みに活かしてまいります。